今日は2ヶ月ぶりに一緒になった、普段は早番をしている人と夜勤だった。勤続10年以上のアルバイトで、大ベテランである。私のいるホテルの女性の従業員は全員真面目である。人が見ていないところでも、真面目に働いている。
比較をするとどうしても、見られていないところでは大々的に手を抜いてしまう。私はそれが顕著な方だが、多くの男性はそうではないかと思う。今まで出会ってきた人がたまたまそうであったかもしれないが。
手のひらを返すようだが、その人は意外に不真面目なところもある。適当と真面目の境界線がはっきりとしていて、それが凛としているようで見事である。一応釘を刺しておくと、その人は私の母よりも歳上だ。ホテルの従業員は平均年齢が高い。だが、今までやってきたどの業種よりも離職率が低いように思う。ホテルはホテルで、時間が合わないとか、人間関係が良くないとか、色々な不満がある人もいるが、隣の芝生は青いということで、ガソリンスタンドとかパチンコ屋とかに比べてしまえば天と地ほどの差である。
不定期的に、社内公募を募っている。最近では石垣島のリゾートホテルの公募が出ていて、私は私公募を見るのが初めてだったので、興味があるような反応をしたのが、引き継ぎで公募と一緒に伝染したらしく、フロントの職員にあらぬ噂が広まっていた。私もまんざらでもないように振る舞いながら、内心は石垣島なんて帰ってくるのにどれだけ金がかかるんだと揶揄していた。
もし、キッチンカーを諦めてどこかの社員になるという時に、このホテルはかなり魅力的である。そもそも今もキャリアを少しずつ積んでいるわけで、ホテルというサービス業が、今まで経験した、スタンド店員とか、ウェイターとか、パチンコ店員とかに比べたら位が高くなったように、私は勘違いしている。ガソリンスタンドから喫茶店の店員になる時、喫茶店の店員からホテルマンになる時は少し前職を揶揄されるような態度を取られたのを覚えている。たまたま対応した人がそういう人だったのかもしれないが、パチンコ屋の副業をする時は、ホテルで働いているのだから大丈夫だろうと言われて、誰しもが接客という職業の優劣を考えているのではないかと思った。私自身は内心全く関係ないと思っている。既に転勤した人に、コンビニでアルバイトをしていたという人がいたが、コンビニ店員の面影は全く無かったし、旅行会社に努めていた人もその前職の面影がなかった。
相方は朝方眠そうであった。私は夜勤の後に用事を済ませているが、誰しも夜勤の後にすぐに眠れる訳ではないのだろう。ましてや子供が二人もいる家庭では、夜勤だろうと家事をして眠り。起きて家事をしているに違いない。私よりもよっぽど働き者だ。
帰宅したら何をするかを考えるのが、今までは億劫で仕方が無かった。だが、一昨日はキッチンカーを進めたし、昨日は家を掃除した。本来なら今日はキッチンカーを進めるべきだったような気もするが、昨日の続きを進めたくなり、寝室の掃除の続きをすることにした。
今日は日中の11時半に歯医者に行く予定があった。それまでにどれだけ進められるかが肝要だった為に、先日よりも早く進めるように努めた。昨日は3時間弱で一畳半。今日は、二畳ほど掃除することが出来た。長風呂をして、動画を見て、午後は時間を浪費してしまったが、いつもであれば掃除すらせずに時間を浪費するだけだったので罪悪感から逃れることが出来た。
掃除とは、やっていない宿題のようなもので、自分が小学生や中学生だったころのことを思い出す。一か月宿題をやらなければ、白紙のノートを埋めるだけの宿題でも30ページ以上たまる。それがどれだけ苦痛だったことか。宿題という物が本当に嫌いだった。何のために書かなければいけないのかわからない。日本人は落とし物を盗まないが、それは自分が盗むという発想がないからだという。私には、その白紙のページを埋めることが私の為になるとどんなに説かれたところで、全く腑に落ちない。丁度盗みをしようなどと思わない人間とそっくりであったと思う。金を得るということが、会社と契約を結んで決まった時間を決まった給料で買われ、ありとあらゆる法律によって守り縛られるというのが当たり前の世の中でも、直接的な方法でしか金を得る方法が思い浮かばない、銀行強盗やひったくりのように、私も掃除をどのように進めれば良くて、それが何のためになるのかが分からないでいるので、ゴミ屋敷の住人となる運命にあるのだと思う。私の中の自浄作用のようなものが働いて、超短期間だけ家事を進めてくれる。それがここ数日であったような気もするし、もしかしたら、日記を書き始めたことでより自分を見つめなおすことが出来たのかもしれない。先延ばしにしていた作業に手を付け始められたことは素直に喜ばしい。ただ、日記に書けるほどの面白い用ではない。
