じゅぬの手帳

日記。私しかわからない。あとお題。

20240225

 ご飯を炊くか、風呂を掃除するか提案した。ご飯を炊くというので、風呂を掃除した。玄関に転がしてある風呂掃除用の靴がなかったので裸足で掃除したが、しり込みする位の冷たさだった。

 風呂は水とお湯を手動で入れて、湯沸かし器などは無いので普段は適当に温かいお湯に調整していれているのだが、熱湯だけ入れておいて、体を洗いながらぬるいお湯を足すという方法を思いついた。

 レオパレスの次に狭いと思われる風呂場に二人で入る。浴槽は熱すぎて入れないので、私が浴槽の端、風呂場の中腹に腰掛けた。本来はシャワーを使っていない時に蛇口から入れるつもりで熱湯を注いだが、常に最大量のお湯を出しながら、シャワーと蛇口から同時に出していたので、お湯がいっぱいになってしまった。あふれ出ないように、体を洗う時に風呂のお湯を使って洗った。彼女はシャワーを出しっぱなしにするのが当たり前の家庭で育ったので、お湯をたらいですくって体にかけるというのが不慣れであった。

 風呂に入っている間に、アイスとビールを冷凍庫で冷やしていた。最近はいつ文章を書くか分からないので、ほとんど酒を飲まなくなった。この日も私はルイボスティー、彼女はビールを飲んだ。

 風呂の残り湯で洗濯物を洗った。二人で浴槽に入ると、湯の量が少なくて済むので経済的に感じる。残り湯を洗濯機に入れながら、電気代はかかっているのだからそれほど節約できていないのではないかと思った。

 今の炊飯器は三合炊きなので、米の量が足りなくなる。どんぶりが紡錘形で、見かけよりも飯が盛れる。スーパーで一番安い納豆は少し量が少なくなっているので、足りなくて二パック使った。彼女は納豆を飯にかけないで食べる。三パックが一回で無くなった。

 もやし三袋を鍋に入れていたがなくなってしまい、彼女が買おうかなと言うので買ってくればと言った。買おうかなと言うのは私も行くというのが確定しているので、また彼女が少し不貞腐れて、買いに行かなかった。怒っていなかったのでそのまま飯を食べる。ご飯が少なかったので、スーパーで一番安い豆腐をレンジで温めて、飯の上にぐちゃぐちゃにして持った上に、納豆を1パック乗せる。

 納豆豆腐が食べたいわけではないのに、紡錘形のどんぶりが細くて飯を混ぜられない。次に食べる時は飯と混ぜてから納豆を食べようと思った。

 私が洗い物をしていると、彼女がありがとうと言った。普段は飯を食べた後に洗い物をしないので言っているのだ。私としては、奇跡的に彼女が自分の洗い物を出来たのが嬉しかったので、ついまた全部洗ってしまった。

 寝室に、ルイボスティーを持ち込んで、結局飲まずに眠った。

 起床したが予定がなく、10時頃に起きたが二度寝をして14時頃に起きた。出勤まであと7時間しかない。昨日の日記も書きかけであったし、とにかく日記を書ければ何でもよかった。とりあえず、スターバックスに向かうつもりで予定を立てていたら

「今日おばあちゃんの誕生日だ」

と彼女が言った。彼女の親族については大事にしたいと思っているので、何か買って持っていくことにした。その時点では彼女は何も言わなかったが、彼女は普段、おばあちゃんに誕生日プレゼントをあげないらしい。たまたま私の気まぐれに付き合っていた。

 自分の飲む緑茶はあまり高いものではないのだが、ふと高いものを飲んでみたくなることがある。人にあげるお茶は大抵高いものなので、緑茶を飲むようになってからは、人にプレゼントするついでに、自分も高い物を飲もうと決めていた。よって、プレゼントはお茶をあげようと意気込んでいた。時間もないので近いスーパーに行って探したが、目当ての物はなかった。彼女はハンカチを買うと言って雑貨屋に行ったので、食べ物を上げるのは最近の信条に反するので、スターバックスの千円のコーヒーと、梅の切り花を買った。買ったはいいが、もしもおばあちゃんが切り花を好きでなかった場合を考えて後で彼女に聞こうと思っていた。梅の切り花を買ったのは、コーヒーを主役にしたくなかったからというのと、最近行った神社で生まれて初めて、満開の梅の花をまじまじと見て、梅の花を美しいと思ったからであった。真の理由は、花屋にあったものの中で異彩を放っていたからである。結構な時間を花選びに費やしたので、買わなければ買わない理由になっていたと思う。

 おばあちゃんがいるかどうかを、彼女が電話して確かめたが、いつもでないらしく、その日もいるか分からないまま彼女の実家に行った。実家にはおじいちゃんとおばあちゃんがいた。その家の猫の一匹は私を見るとゴロゴロと鳴いて寄ってくる。猫の気まぐれな性情に、私も共感せしめる所があるので、私を好きになる猫の性格は大抵似通っている。

 彼女は猫アレルギーなので、入念に毛を取って帰らなければならないが、その日は灰色のパーカーを着ていたのもあって、いつも以上にじゃれて遊んでいた。

 おばあちゃんは、梅の花を大層喜んでいたが、一番喜んでいたのはコーヒーの方であった。スターバックスは近いので、おばあちゃんは、あそこでコーヒーを買いたいが、どうやって買えばいいか分からないと言っていた。一時期、キッチンの棚にコーヒー豆があり、それがおばあちゃんの物だと知っていたので、あえてスターバックスの物を買ってきた。スターバックスが出来てから5年くらいだと思うが、恐らくああいった所には行かないのだろうと推測して買ってきたので、この話が出る事も想定した。しかし、私の口から出た

マクドナルドみたいになっていて、普通に注文できますよ」

という言葉はあまりよくなかった。マクドナルドのドライブスルーに行けるのならば、スターバックスのドライブスルーにだって行けるはずである。よって、マクドナルドのドライブスルーにも抵抗があると思ってよいのだから、と言ってから数秒後に後悔した。

 おばあちゃんは、今日は誕生日だから、ジョイフルでたこ焼きを食べたと言っていた。たこ焼きが大好物なんてことはない。今年で70歳になるというので、誕生日と言うのがそういう感覚なのだろう。

 おじいちゃんの弟が亡くなったのに、報せがすぐに来なかったという話になった。弟はどうやら去年の9月頃に入院していて、関西の方に住んでいたようだ。普通そんなことある?と言っていたので、私や彼女も賛同していたが、話の最後で弟が兄に言わないでくれと言っていたと言った。大どんでん返しに、私の共感を返してほしいと思ったが、その続きに、それでも普通はこっそり教えてくれるでしょうと言った。

 結局どちらが正しいのだろうか。私は弟側であったなら、どちらでも良いと思う。しかし憤る気持ちもわからなくはない。家族の訃報を知らされなければ普通は憤るものだ。弟の嫁は嫌われているらしく、それもあって、家族も含め葬式には行かなかったらしい。少し特殊な家庭かもしれないと思った。私の思っている、知識として知っている常識というのが、未だに周囲に散見されないので、常識の方を疑わずにいられない。

 おじいちゃんは無口で、離れたところでテレビを見ていた。おじいちゃんはどんな気持ちなんだろうか。弟が亡くなった。訃報が遅くて葬式にも行けなかった。脳梗塞で入院していたことも知らなかった。想像するのも難しい。

 何かの拍子におばあちゃんの誕生日の話題が出たら、反応できるように構えていたのだが、最後まで出なかった。別に誕生日を祝いに来たのではないということぐらいは、察せられていたのだろう。

 家を出て、あまり乗り気ではなかったが、スターバックスの横を過ぎると、店内は殆ど満席であった。スターバックス以外となると、近場にはないので、少し車を走らせなければならない。ただでさえ時間もないのにと、宇都宮方面ではなく、茨城の方に車を走らせた。寄り道をしない為でもある。

 行き先を決めていなかったので、途中で道の駅に寄り道をした。魅力的な食べ物も多くあったので、家に帰ろうかと提案したが、ここまで来たのにと不満そうだったので仕方なくカフェを目指した。

 進む方向にカフェがなさそうだったので、小腹を満たして帰る方向にシフトすることにした。彼女はまだ別行動をすることに未練があったが、喫茶店のような見た目のレストランが、沿道の人家から離れたところにあったのを思い出し、そこに行くことにした。

 雨が降っていて、窓は一面くもっていて店内が見えない。入りにくい雰囲気があり、こういう店に入る為の蛮勇は持ち合わせていたので、面白がって店に入ることにした。ハズレの店を引くことも多いので、心の準備をしていた。言い出した私を先頭に店に入った。

 おどろおどろしい店外とは裏腹に、普通の、やや古い内装という感じで安心した。レビューも見なかったのは珍しいが、座った後は彼女が店のレビューを調べていた。割と良いようで、そこまで多くないメニューは、思ったよりも安価であった。

 私はミックスグリルのセットかカツカレーか迷い、カツカレーにした。彼女は、ジャンボポークソテー(うろ覚え)のセットを頼んだ。それが最も高いメニューであったので彼女は遠慮していたが、ポークソテーが1300円で、セットは300円である。ビックボーイを思い出してみと言ったら失笑していた。カツカレーは950円である。

 そもそも客が私達しかいなかったが、トイレに行った時に、ちり紙が捨てられている枚数が7,8枚で、今日の来店者数がなんとなくわかった。トイレから戻って、本棚のゴルゴ13を読んだ。一ページ目から分量の多さが目に付いたが、十ページ程読んで飽きてしまった。いや、内容は面白かったのだが、ここまで読んでも料理が来たらおしまいなのかと考えて読むのを止めた。

 私も、彼女のレビュー検索をまねてみることにした。最低レビューは2で、あまり米について書いていた気がする。厨房から音が聞こえ始めたので、そろそろ来るかと待っていたら私のカツカレーが先に来た。

 まず、皿が結構に大きかった。だが、それに気づいたのは最後の方で、皿に合わせて量もかなり多かったので、普通のカツカレーを食べているのかと勘違いしていた。思い返せばあれはシェアサイズと言われてもそん色のない量であった。

 牛の細い肉が、トンカツの上に乗っている。カツも二切ほど人にあげた方が丁度良いくらいの量であった。彼女が

「早く食べなよ」

というが、料理が揃ってから食べるというのが結構好きなので、生返事を返したり、会話を切り出したりしていると彼女の方も運ばれてきた。

 生姜焼き用の肉がスーパーに売っているが、あれの体積の四倍くらいのものが来た。厚さは1.5センチはあった。私のカツカレーが二倍盛りくらいの量であったが、そういえば大盛にしたわけでもない。ジャンボポークソテーなので4倍になったのだろうか。

 数口食べさせてもらったが非常に美味い。筋を感じなかったので切っているのだろう。自分で豚肉のソテーを作る時は、必ず筋があるものかと思っていた。自分のカツカレーを平らげるので精いっぱいであったが、彼女はセットのライスを途中で私によこそうとしてきたので、もう食べれないのだなと思い、案の定食べる?と聞いてきたので食べた。自分の胃袋の量には自信があるので、仮に同じものを同じ量食えと言われても食べられるくらいには余裕がある。

 コーヒーは最後に来た。店主のこだわりだろうか。彼女が似たような古いレストランで働いていたので、二人で比較してしまう。ポークソテーが少しぱさぱさだったとか、米が柔らかかったとか、いろいろ言ってみるのだが、値段に関して言えば、時代錯誤の安価さであった。おまけに量が多すぎた。世の中いろいろな人がいるので、量が多いと得をした気分になる人もいれば、残してしまうので損をした気分になる人もいるだろう。私としては多ければ多いほど良いと思っているので何の不満もない。米は固い方が好きだが、カレーライスなどの時はさほど気にならない。ポークソテーも脂身は美味いし、ぱさぱさとはいっても一部である。普通に美味い。また、行きたいかと言われると、ちょっと微妙な所であった。

 もう17時半になっていて、帰宅したら18時かと思うと、日記を書くよりは、睡眠をした方がいいように思われた。家の近くになった時、ツタヤによりたいと言い出した。ツタヤによって、私が買いたいものは無いので、手帳を主に見ていた。デスクダイアリーを買いたいのだが、デスクがない。高いし、レザーのカバーを作りたいと思っているので手が出せない。18時に帰りたかったが過ぎてしまった。18時15分ごろになっても彼女が帰らないので、車の鍵を貰って車で10分くらい仮眠した。ようやく彼女が帰ってきたので、帰宅して、早々に寝た。日記はルートインで書いた。