じゅぬの手帳

日記。私しかわからない。あとお題。

20240216

 今日の夜勤は、マネージャーとだったので、少し気が重かった。人が悪いわけではないが、マネージャーは休憩中も仕事をしているし、私が暇そうにしていると良く思わないからだ。それが決して悪いことではないと分かってはいるが、心持が良くないのは確かである。

 それに、夜勤研修中の社員もいたので、全体の仕事量は普段よりかなり少ない。マネージャーは指示書を作らないので、自ずとビルコン側に回るのだが、夜勤の研修はビルコン側からなのでマネージャーは研修五日目の社員に一切を任せて、マネージャー自身の業務に専念していた。私は黙々と指示書側の仕事をこなした。

 今日は喫煙の部屋だけエアコンのナノイーの清掃の日であった。喫煙の部屋の人だけ清掃する部屋数を一部屋減らしてと言われていた。普段は清掃する部屋数はエクセルの計算表に任せているので、一から計算するのは久々であった。いざ、清掃する表に記入していくと、喫煙の部屋の人だけ、部屋数を減らすことの難易度に唖然とした。普段であれば20分ほどで振り分けが終わるところを、本気で考えて、50分もかかった。

 一度、清掃指示書のこういったイレギュラーな業務につまずき、普段より3時間近くかかったことがあった。そうすると、私の休憩の時間は殆どゼロであった。こういったところは少々ブラックなような気がするが、終わらせなければいけない業務が時間内に終わっていないのだから仕方が無い。その嫌な思い出の日も、マネージャーとの夜勤の日であった。

 心労もそこそこに、指示書が出来上がったのは、相方が大浴場清掃に行くより数分前であった。うすうす気づいていたが、自分がこの数年でめきめきと指示書作成の速度が速くなっていて、ビルコン側よりも圧倒的に指示書側の方が楽に感じるようになっていた。全体的な業務量は、ビルコン側の方が少ない。だが、ビルコン側は、チェックインのお客様が来館した時に主に対応することになるし、未チェックインの状況によって、レジ点検を済ませるかとか、もう少し待ってからクレジットカードの履歴を出すかとか、その数分、数十分の間に、リネン庫を開けにいくか、外回りにいくかなど、前後する業務が多岐に渡る上にどんなに急いでも無駄になる時間がある。その点指示書は、指示書以外の業務は必死になって終わらせて、結局指示書も必死にやるのだが、指示書を作り始めるタイミングだけは未チェックインのタイミングや、清掃するハウスさんの前日の体調などを見越して、遅く書き始めるか、指示書の元になる構成だけ先に作っておいて、雑務を終わらせて時間まで待つか、などの業務フローにだけ注力して置けばよい。何より大浴場の清掃をするのはビルコン側なので、指示書側の私は指示書を書き終わってしまえば暇になるが、ビルコン側は中途半端な暇になってしまう。そういったことから、指示書側はどうやら、今まで夜勤をしていた従業員からも好かれていて、ビルコン側は嫌われているようだった。

 指示書側の業務は出勤した時から始まっていると言っても過言ではない。どれだけ全部屋の指示項目を頭に入れられるかで、それからの仕事の円滑さに大いに関わってくるので、仕事に対してだけはひたむきになれなければならないと思う。

 少々、日記の内容から外れてしまったようだ。この日も前日と同じく日記をメモ帳に少し書いておいた。誤解されないように言っておく必要があるが、16日の分、つまりこの今書いている日記は当日の午後八時半に書いている。理由はその時間まで書けたら後述する。

 休憩に入ったのは2時40分頃だった。早速パソコンで日記を書き始めた。先日の日記は千三百文字近くを紙に書いてからパソコンで入力していたが、この日はあまり紙に書く時間がなかったために、百数文字しか書けなかった。それなのにもかかわらず、日記を書き終わったのが、3時10分頃であった。今までは大体、二千文字を書き終えるのが五十分ほどで、それから数分手直しするかどうか迷って、大抵は何も直さずに投稿する。つまりは二千文字を五十分、一時間で2400文字のペースで書いている。この日、メモ書きがあったとしても、先日はメモ書き含めて50分というペースであったので、単純に文章を思い浮かべる速度が速かったということになる。

 二千文字を三十分。一時間で四千文字。圧倒的な速度であった。今日もこの文章を書き始めてから、三十分経とうとしているが、千八百文字を書き終えた。このような実況的な文章も入れているからあまり参考にはならないが、急に書く速度が速くなったことは間違いないだろう。

 入力を三十分で終わらせたので、クラウドワークスのページを開いた。簡単なアンケートを入力しようかと思っていたが、つい先ほど、文章を書くのが好きな人へというアンケートから、あなたの書いた文章が本になるかもという案件を見た。キンドルで、五千文字以上か一万文字以上かを選択できて、一文字約0.1円というあまりにも低い金額であったが、私はとりあえずなんでもやってみないといけないと思い、募集していた記事のカテゴリは営業とか、プログラミングとか、スピリチュアルとか、恋愛とかであったので、唯一書けそうな、前職のガソリンスタンドでの経験を書こうと思った。

 しかし、本来は受注してから書き始めるのが鉄則だが、自分が本当に五千文字も書けるのかと不安になった。普段書いているのは他人向けの文章ではない。敬語でもない。

 受注をする前に、メモ帳にブラックガソリンスタンドに新卒で入った話という題名で書き始めた。真面目に販売のロールプレイングなどを綴っていたら、あっという間に三千三百文字になった。自分でも驚くほどうまく書けた気がした。休憩終了間近まで書いて、続きを書きたかったが休憩から上がった。頭の中は先程まで書いていた自伝でいっぱいであった。

 いつもなら仕事をしている振りをして過ごしているのだが、そういう気分にもならなかった。というのも、一緒に入っていた研修中の社員が両手を頭の後ろに組んで堂々とくつろいでいるではないか。あまりの毅然とした態度に私は絶句した。マネージャーはマネージャーで何も言わない。むしろそのまま漫談を始めた。私達がいつも真面目に振舞っていたのもあって拍子抜けしたというか、私はマネージャーの真面目さに何か期待をしていたのかもしれない。人が見ていなければ真面目でなくてもよいと思ってはいても、心のどこかで、人が見ていなくても真面目に振舞わなければいけないという思い込みがあるのだと、それが不真面目な自分の中にもあるということを発見して、今度はそれについて一人で考えていた。

 朝方、7時ごろに、マネージャーは近所の工事しているところを偵察に行くと言って一人で見に行った。研修中の社員の人とは、あまり仲は良くなかった。私自身結構などもり症で会話も好きではないが、相手も相手で結構タイプの違ったどもり症で、気が合わない気がしていた。それに、会話もぎこちなかった。

 出勤した時からかなり身構えていた。二人になってしまったので仕方なく仕事の話を始めた。とある口うるさい従業員が、自分もミスをよくするという陰口で大変盛り上がった。初対面の人と仲良くなる時に、悪役を作って二人で馬鹿にするという技術は昔はよく使ったが、長期的な関係を築く上で、後々になって後悔することがあるのであまり使わない手法であったが、よくよく思い返してみれば、たぶん、話を始めたのは相手側だったと思う。ただ、それに大いに便乗して私もかなりの大口をたたいて批判をしたので、どちらが始めたとしても、たぶん私の方が陰口をたたいたと思う。月並みの感想だが、人の陰口というのはどこの世界でも共通言語なんだなと陰鬱な気分になった。できれば一度も繰り返したくもないが、これからも何度かはそういった場面を想定しなければならないなと思う。

 マネージャーも帰ってきて、いつもなら早番さんが出勤する時間だがなかなかこない。それもそうだろう。今自社内で出勤時間を遅くしようという通達が全社にわたっていて、労基から指摘されたので、ことさら言葉の重みも増していた。マネージャーも今までによく、早く来ないでと通達を出していたが、誰も聞く耳を持たなかった。そんな人たちも社内の通達には渋々従って、出勤時間も見直し始めたのだろう。早番さんには正直早く出勤してほしいのだが、それが社内の既定なのだから仕方が無い。引継ぎが長引けば、巡り巡って給料が上がる。それで本当は良いのだろう。ただ、今は昼のバイトを止めたからいいのだが、9時から出勤する仕事をまた始めたときに間に合わなくならないか心配である。

 この日は、退勤した後別の店舗に行って、台車を三個乗せて持ち帰ってくる予定であった。退勤して、その店舗に向かい、車の中を掃除していたらマネージャーもついてきた。今更その汚い車の惨状を見られてもあまり恥ずかしくはないが、見られたいものでもないので、悟られないように掃除に専念した。

 裏口から入り、早番の従業員と軽く挨拶などをして、台車を車に乗せた。マネージャーに吉牛でも行くかと誘われたが、どう捉えてよいかわからず、念のため断っておいた。断りやすい言い方で言われたからでもあるが、実際、来てほしかったのか、建前で行ったのかわからないような言い方であったのは間違いない。

 そのまま、その店舗の方面にある温泉に向かおうか迷っていたが、車の整備をしたり、筋トレをしたりする日と決めていたので、家の方面に帰った。途中でまかないの朝食を食べていないことに気付き、ラーメンが食べたかったが、ラーメン屋がまだやっていなかったので、この間行った朝から昼の12時までやっているカフェに行った。

 トーストとネルドリップコーヒー。500円。どちらも語りたいことはかなりあるが、トーストの方から話せば、コメダ珈琲店で半年アルバイトをしていた私から見ても、絶対にこのトーストの方が美味いと断言できるうまさであった。私は嫌儲で原価厨であった時期もあるくらい値段には厳しいが、コメダの場合にはゆで卵か卵ペーストか粒あんか選択できるというサービスもあるのを考慮してなお、このカフェに軍配があがると断言できる。チェーンに個人店がコスパで勝つというのは素直に感嘆する。ネルドリップコーヒーについては、もちろん好みもあるだろうが、私はネルを買ったことがあるくらいは好きである。ただ管理が大変で、飲んだ回数は数度しかない。ネルは酸化するので水に浸して冷蔵庫で保管。洗剤で洗えない。毎日飲まない人には向かない。今、スターバックスで最廉価のドリップコーヒーのショートを飲んでいるが、なんだか焦げたような味がした。ネルドリップのすっきりとして酸っぱい味が本当に美味い。このために二度目の来店をしたと言っても過言ではない。

 店員の人を背中で観察していたが、来店した客には必ず一言は声をかけるようだ。なんだか不自然なように感じた笑顔も、私には少し理解できた、私だったら私のような不愛想な客には絶対に話しかけたくない。それでも、自分の決めたルールに忠実に従って、その本人のルールに則った笑顔なのだ。具体的に言えば、少し引きつっていたのだが、それを含めてその人となりの魅力だなと思った。私には

「今日は仕事でこっちに来たんですか?」

と聞いた。ホテルの制服のままだったからだ。

「いえ、そういうわけではないんですが、以前はカンパーニュとのセットを頼んで、美味しかったのでトーストも試したかったんです」

と言った。

席は五席しかなく、カウンターで立ち飲みできるスペースが三か四人分ある。椅子が空いていたので椅子に座った。クラウドワークスで返信している途中だったので、内容の続きを入力していた。私としては結構熱意のこもった文章であったのだが、初めて非承認になった。適当に書いたアンケートが承認されて、本気で書いた文章が非承認になると傷つくものである。ごちそうさまでしたというところを、間違えてありがとうございましたといってしまったので、お互いにありがとうございましたといい合った。

 帰宅する途中でラーメンを食べた1340円だったと思う。次郎系の店とコラボした家系のラーメンで、高級であったが、味は凡庸であった。食べながら、友人と次郎系の店に何度も言っては、本音の感想を語り合ったことを思い出した。あの頃から、食事という行為に対して、真摯に向き合っていたなと思う。食べるものを適当に選ばないという性格も、この時に形成されたのだろう。

 12時ごろに帰宅して、もうキッチンカーも筋トレも出来る気がしなかったので、寝ることに専念することにした。何もしないと決めたのなら、何もしない。惰性で眠れば眠りも浅くなる。

 起床したら16時過ぎであった。昨日と全く同じであった。この時間と出勤前の数十分の仮眠しかとらないので、少しでも睡眠時間を確保しておきたかったので、無理して一時間程眠っていたら彼女が帰ってきた。明日は母と東京にいくからと実家に泊まりに行くらしい。私も入浴をして、クラウドワークスで少し案件を探したり、今作業している動画を見た感想をラインで送るという作業を進めて、20時ごろに家を出て、スターバックスクラウドワークスの案件を勧めようと思ったのだが、先程言っていた一文字0.1円の書きかけの文章の続きが全く思い浮かばなかったので、日記を書く事にした。音楽を流している。Mr.BigのステーションをJangoというサイトで流していて、広告は無いのだが、ステーションなのでMr.Big以外も流れてしまう。私は英語がわからないので、英語の曲を聴いても日記を書くことが出来る。日本語の曲を流しながら書けたことは今までの一度もない。無音の場所か、無言語の場所が最も頭が明晰になる。それは中学生の頃から思っていたが、会話をしながら頭を働かせることが出来るのが真の天才だと信じていたので、出来るだけ会話のある場所に身を投じていた。だが今となっては、そんなものは他者から見た時の評価に過ぎず、私もなんだかんだ言って他者からの評価にこだわっていたのだなと思った。本当に明晰であるかどうかを、自問自答しなかったのだろうか。

 今日は比較的文字が書けた方だ。これはあとがきだから含めないとしても、前回の最高記録の五千八百文字と全く同じ五千八百文字だ。どうして書けたのかを説明しろと言われても難しいが、書く速度は一時間約四千文字で、前回の二倍の速度で書いている。もう21時25分なのでホテルに出勤しなければならないのが名残惜しい。スタバのコーヒーはこんなにまずかったのか。それとも今日だけなのか。ネルドリップと比べてしまっている自分がいる。