じゅぬの手帳

日記。私しかわからない。あとお題。

20240218

 東京から帰ってきた彼女の介抱をして、寝たのが4時頃。起きたのは9時ごろであった。先日も睡眠していたので、やや過眠気味ではあった。

 この日はバレンタインデーを貰うことになっていたので、一緒にケーキを作る予定があった。また、日中は「別行動」という呼び方で、私が読書か日記を書いて、彼女が編み物をするというのが流行していたのでそれをする予定もあった。

 家を出ると決まってから出発する時間が、女性の場合は一時間以上かかる。自分の感覚との齟齬をいつも意識してはいるが、昨日今日の話でもないので、どちらかと言えば諦観に近い。この日も出発したのは十時半ごろ、化粧をしていたわけではない。

どちらも入浴しないで寝たので、私が温泉に行こうと誘った。温泉というと、栃木県内では彼女が行きたい場所はベルさくらの湯に限られている。私は地方の喜連川温泉がお気に入りだが、鬼怒川温泉塩原温泉も好きである。硫黄の臭いが服に着くのが厄介なので、最近は行っていない。

 この日はベルさくらの湯に行きたくなかったので、道の駅はがにある温泉に行こうと誘った。ベルさくらの湯は日曜日なので混んでいるという方便で、地方の温泉に行くように説得した。

 先日、ブログを書く為に真岡市を回っていた。ほとんどの場所が、古墳や遺跡やさびれた神社などの、趣味性の高い場所だったのだが、一か所だけ他者向けの場所があったのでそこに向かった。ダイソーで200円くらいで買った双眼鏡もどきを持って行った。

 五行川の沿道に車を止める。辺りには何台か車が止まっており、地元の有名なスポットであることが伺える。土手を越えると白鳥が50羽ほど、川の端に佇んでいた。

 数人の地元の人が、河原で餌を投げている。私たちは、それよりも少し遠くの、堤防を下ったところから眺めることにした。彼女は堤防を降りながら、登れないかもと言っていたが、自信ありげに、俺が押すから大丈夫と言った。

 近くに寄って、おもちゃの双眼鏡で覗いてみると、ちょうどルーペで見ているような光景が映った。私はどちらかといえば目がいい方なので、画質が肉眼で見るのと大差がないように思われた。彼女に、その旨を伝えて双眼鏡を手渡すと、見えやすいよと言っていた。

 白鳥はどんどんと餌をやっている人たちの方に寄って行って、私たちの方の白鳥は少なくなってしまった。適当なところで切り上げて、堤防を上った。降りている時は滑り落ちそうで怖かったが、登る時は滑り落ちそうにはならなかった。

 道の駅はがに出発して、通る道が昨日見て回った時の道と同じだった。道端に、昨日は気付かなかった二十三夜塔が立っていた。この夜塔というものは、月が出てから何夜目に集会をしていたり、仏様にお祈りをしていたことを記念して作られた石板で、地方の方にはいくつか残っている。以前Googleマップで調べた時は、神社と同じ場所に置いてあることも多かった。神社や祠は、その起源を調べると800年ごろからであることも多い。たまたま近くの祠や古墳、神社の起源を調べていたらそのくらいの年代だった。その頃の埴輪が置いてあり、千年以上現存している陶器のものだと思うと非常に感慨深い。それが、ショーケースにも入れられずに立てかけてあるのだから驚く。もしかしたらレプリカかもしれなかったが、日本に住んでいて、改築をして数百年という歴史的建造物がそこらにあるなかで、やはり千年という歴史を感じさせるものは感慨深く、それが少し車を出せば道端にポツンとあるという感動を、多くの人間に気付いてほしいと思う。

 道の駅はがに着いたが、車が多すぎてどこに止めればよいかわからない。看板を頼りに温泉の建物の方に進み、駐車をしようと思ったとき、彼女がドラッグストアによってと言っていたことを忘れていたのを咎められ、近くのウエルシアに行った。近くの手芸屋だったらしき建物がさびれていて、ウエルシアにしては低い看板が立っていた。店内に入ると、他人の家の臭いがした。

 冷えていないドクターペッパーを二本買った。彼女が洗顔などを買って、もう一度道の駅に戻ると、先程空いていたところには止められていた。戻る時にたむろしていた、スーパーカブに乗っていた若者たちが、縄跳びをし始めていた。

 道の駅はがは、比較的新しい建物らしく、温泉施設の入り口付近には、タオルのセットが販売してあった。温泉の名前の入ったタオルが好きなので買うか迷った。しかしその日はタオルを持ってきていたので、渋々買うのを控え、彼女と時間の打ち合わせをして、一時間ほど入浴した。

 泉質はアルカリ性だった。私はアルカリ性の方が酸性よりも好きなので、栃木県は県北が酸性の硫化水素温泉で、県南東はアルカリ性の、塩化ナトリウム泉なのかと思った。

 入浴をしてから、先日の日記を書いた。日記には、取材をしたことを書いたので、二十で書いているような気がした。フードコートではなく、店頭で販売されていた那須の揚げびたし250円と赤飯220円を食べた。フードコートの食べ物よりも安くて、那須の揚げびたしには並々ならぬ技術を感じた。美味かった。

 そこから、道の駅でいちごを購入し、一度帰宅することになった。帰宅してその後の予定を考えたが、別行動と、夕食と、ケーキを作るのは両立できないと思われたので、考えた末に別行動はしないことになり、夕食は近場の焼き肉屋になった。

 私はその焼き肉屋に行ったことがなかったのだが、骨付きカルビというものを初めて食べて、確かに美味いと思った。そもそも、食べ放題でない焼き肉屋に行くこと自体が、自分のお金で行くのが初めてであった。

 結局、帰宅してからケーキを作る余力がなかったので、明日の夕方に作ることになった。